「裏切られた」と感じるのは「〇〇さんに××してほしい」と思っているから

「裏切り」という言葉は生まれてこのかた使った覚えがない。多分これからも使わないだろう。・・・とはいえ、「裏切り」に相当する行為をされたことはあっただろう。自分の中で「裏切り」と表現しないだけだ。 「裏切り」という言葉を使うのはどういう人たち…

肉食は倫理的に容認できないので人工肉の研究開発を推進しよう

善悪判断のプロセスは2つに大別される。すなわち、(1)身の回りで言われる善悪判断をそのまま取り込んだ形での判断、(2)倫理上の大原則からの演繹、である。 我々は善悪判断に関する様々なメッセージを日々受け取る。それは周囲の人が直接的に発言するもので…

「介護の生産性向上」は「新しい死に方」への布石と捉えるべし

介護の生産性向上を報じた新聞記事が炎上した。ツイッターには「介護に生産性を求めないで」というハッシュタグができている。 www.nikkei.com 「介護現場の実態を熟知してからものを言え」との意見はもっともだ。介護に生産性を持ち込む姿勢を人間性の観点…

コンビニは物質的快感は売ってくれるが幸せは売ってくれない

先ほどコンビニに行った。昨今のコンビニには多種多様な商品が陳列され、明るい音楽が四六時中流されている。買う予定のなかったお酒やスイーツを買ってしまった経験がある人も多いのではなかろうか。 問題は、こういった物質的快感は幸福に繋がりづらいとい…

老害化しないためには自分のやり方を相対化して捉えるべき

老害という言葉がある。ここでは「合理的に検討することなく新しいやり方を拒絶し、自分が慣れ親しんだやり方にこだわる人」と定義しよう。「老」の字が入っているから誤解されやすいが、老害に年齢は関係ない(少なくとも原理的には)。従来法と新規法を広…

「どうなりたいか考えよう」の限界

「どうなりたいか考えよう」という考え方は有用だ。目標を定め、現状とのギャップを認識し、ギャップを埋めるための合理的方策を考える。今まさに問題に直面しているなら、この枠組みは大いに役に立つだろう。また、どうなりたいか考えることで、「問題だと…

お金と能力の共通点

お金や能力の本質は「汎用的な道具」であることだ。あればあるほど便利だし、増やす努力をした方が人生が順調に進みやすくなるだろう。いずれも人生の選択肢を広げてくれる。 しかし、これらは人生の本質ではない。お金や能力がないからといって、自分の本質…

倫理は頭で理解せよ。心で理解するもんじゃない

倫理観はあった方が良いだろうか。ほとんどの人は「あった方が良い」と答えるだろう。だが、本当にそうだろうか。下の図を見てほしい。 倫理は心で感じる方法と頭で考える方法がある。心で感じるとは、人を想う気持ちを基盤として、人の幸福を心から願うこと…

研究者視点での幸福最大化

人は先天的な性格や後天的な環境に応じて視点、観点、ものの見方、捉え方を形成していく。もちろん研究者には研究者特有のものの見方がある。これを人生に応用すれば幸福達成に寄与できるかもしれない。この記事の目的は、研究者特有の視点を用い、幸福達成…

人生はマニュアル化できる

誤解を恐れずに言おう。人生も仕事も人間関係も、みんな技術だ。気持ちではない。技術だ。 より正確に言おう。物事は80点まではマニュアル化できる。つまり、技術として習得できる。「結局は人それぞれ、相性」って全くその通りだが、それは100点を目指すな…

ぼくの天才エピソード

◯生活 トイレットペーパーがなくなる前に新しいのを買うことができる。 うんこできる。 インターネットへの接続方法が分かる。自宅PCだけでなく、スマートフォン、またインターネットカフェでも! オンラインショッピングが利用できる。 ◯言語 日本語が聞き…

仕事は受験勉強と同じだ

仕事はパターンを覚えればある程度なんとかなる。受験勉強と同じだ。受験勉強では公式を覚え、目の前の問題に適用しただろう。また、典型問題の解き方を覚えて使えるようになるだけでかなりのレベルに達するはずだ。仕事も同じである。公式を覚えて目の前の…

なぜ人の行動をジャッジする際は意図も重視する必要があるのか

公理1: 人生は幸福最大化ゲームである。 公理2: 人は自分のことを想ってくれてることが分かるとそれだけで嬉しくなる(たとえ実益がなくても)。逆に、人を尊重しない言動や行動に触れると嫌悪感を催す(たとえ実害がなくても)。 定理1: 人の行動をジャッジ…

「幸福最大化ゲーム」の功罪

あなたは人生や対人関係をどのように理解するだろう。感性で理解するのが一般的かもしれない。私はそれで上手くいかなかったクチなので、人生を理性で捉えることを提唱している。 すなわち、人生を理解する軸は「感性」「理性」の2つがある。これを整理する…

人の心を客体とみなすのは必要悪だ

以下の3つの状態がある。 A: 人の心を経験から感性的に理解する B: 人の心を理論から理性的に理解する C: 人の心が全く分からない 私の中にあるのはBとCの比較だ。人の心を理論的に理解するか、それとも全く分からないかだ。Aのように感性的に理解するのは難…

人の性格をシステマティックに学ぼう

昔から「人は一人ひとり違う」と言うことがあった。しかし、数年前までそれはお題目でしかなく、どういった点がどれほど違うかについて知識も経験も持ち合わせていなかった。世の中的にそう言われているから自分もそう言っていただけだ。 感受性の強い人なら…

対人関係の基本中の基本

対人関係においては下記の2段階を踏み続けることが求められる。常に、イチニ、イチニ、とやらなければならない。 1. 他者の内面のモデル化 人間は内部状態をもつ関数である。環境や周囲の人からの入力に応じて内部状態(感情や思考)を変化させ、それに応じ…

人生

何したらいいか分からん。

認識レベル論

理解度には3つの段階がある。レベル3の人は目の前の物事を理解できている。新入社員が会社の役職体系を既に把握していたり、仲良くしたい人の気持ちを理解していたりする状態に相当する。 レベル2と1の違いは何か。それは、問題のありかを認識できているかど…

最適レベルと機能レベル 〜『成人発達理論による能力の成長ーダイナミックスキル理論の実践的活用法ー』の第1章を読んで〜

私は理論が好きだ。理論に基づいて成長を考えよう、と言われるとつい手が伸びてしまう。何となく感じていることを明確に言語化されるのは気持ちが良い。 まだ第1章しか読めていないが、特に印象に残った概念は「最適レベルと機能レベル」だ。最適レベルは他…

全能感を取り戻しました

幼い子供は全能感を抱きがちだが、いずれ自分の適性が見えてきて全能感を失うという。確かに俺もこのパターンだったかもしれない。最近までは全能感を持っていなかった。 全能感を取り戻したのは新たな道具を獲得したからだ。それは「原理原則から目の前の現…

人生の教科書が欲しい

物事を学ぶ際、理論から入る場合と経験から入る場合がある。これらは下表のような特徴があるように思う。 実感しやすさに関しては経験に軍配が上がる。理論は抽象的になりがちなので我々の生きる具体世界と紐づけるのが必ずしも容易ではない。同様に、現実へ…

生きていきたくなさと、人生の攻略本

生きていきたくない。死にたいわけではないが、生きたいわけでもない。「自殺する」「自殺しない」の二択から後者を選んでいるだけだ。 「自殺しない」という選択をするなら生きなければならない。消去法で選んだ選択肢、モチベーションの湧きようもない。人…

人生はシーズベースとニーズベースだ

物事は発散と収束の繰り返しで前に進んでいく。発散フェーズで有効なのはシーズベースの考え方である。「自分の中にあるこれは何に使えるだろう?」という発想をする。そこから新たな可能性が広がるかもしれない。逆に、収束フェーズで有効なのはニーズベー…

なぜ楽をして生きていては幸せになれないのか

最近まで生命の本質は脳みそだと勘違いしていた。植物に脳みそはないだろ何を言っているんだ。 生命科学は門外漢なので信用しないでいただきたいが、生命の本質の一つは自己複製機構だと思っている。世界はつまるところ物質が物理法則に従ってガチャガチャ動…

因果関係の重要性と、専門性の定義

この記事では世界の捉え方を一つ示した上で、専門性に対する定義を与えたい。 青色の領域を見ていただきたい。感染症の流行、停電、地震、体の動き、人の発言や行動。いずれも知覚しやすいものだが、これらは結果にすぎない。例えば感染症の流行をもたらすも…