人生はマニュアル化できる

誤解を恐れずに言おう。人生も仕事も人間関係も、みんな技術だ。気持ちではない。技術だ。

より正確に言おう。物事は80点まではマニュアル化できる。つまり、技術として習得できる。「結局は人それぞれ、相性」って全くその通りだが、それは100点を目指すならである。80点までは教科書的に習得することが可能だ。基礎を完璧に固めるだけで相当遠くまでいけるのは受験勉強と同じだ。

それを分かっていない人が「人生は経験だ」などと言い出す。違うだろ。あなたは数学を学ぶとき、まず定理や公式を覚えただろう。そして意味も分からないままその公式を問題に当てはめて解いたのではなかろうか。そして、場合によっては後から公式の意味が分かることがあったかもしれない。

人生も同じだ。人生で大事なことは教科書にまとめておくべきだ。そして公式として丸暗記する。むろん、その時点では本質を理解していなくてもよい。とりあえず覚えることが大事だ。そして目の前の問題に適用するのだ。そうやって演習を積み重ねるうちに人生における考え方・行動の仕方が板についてくるし、公式の本当の意味が分かることもあるだろう。繰り返すが、人生で大事なことはまず丸暗記するのだ。それを現実の問題に適用する方が遥かに効率が良い。「何ヶ月も数式いじってたら二次方程式の解の公式を見つけたわ」「すごいですね、さすが年の功ですね」なんてやってたらアホらしいだろう。でもこんな事態が人生分野ではまかり通っている。「年長者の含蓄ある言葉」などと銘打って。あなたのその考えは往々にして偏っているうえ新規性もないのですよ。だって人間の言うことってだいたいパターンが決まってるじゃん。

では、人生の教科書はどこにあるだろうか。私は心理学に求めるのが良いと考えている。心理学を学べば「人間はどんな価値観を持っているか」「どんなパーソナリティがあるか」「どんなパーソナリティの人はどんな場面でどう感じどう考えどう行動しやすいか」などのヒントが得られる。そういった知見を目の前の人生に生かすのだ。そうすることで効率よく視野が広がるし、最速で人格的成長を達成できるだろう。心理学のどの分野を学べば良いかは次以降の記事に回すことにする。